その褒め方は…(引地賢太Vol.123)
引地賢太です。
【その褒め方は...】
「褒める」という行為は、
相手との人間関係をより良好にするものです。
褒め上手な人は、
社内外を問わず周囲から好かれやすく、
仕事をスムーズに有利に進めることができます。
とはいえ、
とにかく褒めればいいものではありません。
褒め方によっては
かえって相手を不快にさせ、
人間関係に悪影響を及ぼすこともあります。
「よかれ」と思って褒めたつもりが、
相手の反応が悪く、不機嫌にさせてしまった…
なんていう経験はないですか?
実はそれ、
褒め方に問題があったのかもしれません!
そこで今回は、
ちゃんと嫌われる褒め方を7つ紹介します(笑)
①「本当はそうは思わない」のに褒める
相手との関係をよくしたい!
気に入られたい!という一心で、
うわべだけのお世辞を使っていませんか?
あなたに俳優並の演技力がない限り
そのアプローチは逆効果になりかねません。
人の本音は、
本人が思う以上に透けて見えるものです。
うわべだけのお世辞では、
目の表情や声色に『本当はそう思っていない』
というのが、滲み出てしまいます。
うわべだけで褒めてるのが相手にバレると、
相手は自分が馬鹿にされたように感じます。
無理やり褒めようとするのではなく、
素直に相手の魅力にフォーカスしてみましょう。
②「外見ばかり」を褒める
初対面などお互いの気心が知れないうちは、
見た目からでしか判断できないので
「洋服似合ってますね」や「綺麗ですね」など、
表面的なところから褒めるのが自然です。
しかし、
時間が経つにつれ、
外見だけ褒めても相手の心に響かなくなります。
これも少し面白くて、
メイクやネイル,髪型はいつ褒めてもOKです。
ここら辺は「綺麗に見られたい」と思って
努力してる部分なので「努力を認めてくれた」
という印象に変わるので、むしろ好印象です。
ここでいう外見は「鞄」などです。
鞄などのブランド物を褒めると
相手ではなくブランドを褒めてるだけで
自分自身を褒められてる気がしないのです。
なので、外見内面ともに、
相手の努力してることを見極め、褒めましょう。
③「相手のペース」にお構いなく褒める
褒めることの目的は、
相手に喜んでもらうことです。
なのに、褒めること自体が目的化し、
相手がどう感じているかをないがしろにすると、
褒め言葉の押し売りになりかねません。
実際に僕がアパレルショップで見た光景で…
初対面の女性から「すごーい」「美人ですよね」「お洋服も素敵!」と女性が賛辞を浴びせられて
明らかに苦笑いを浮かべていたのです。
後からその褒められた女性は、
「ああいうの疲れる」とこぼしていました。
なので、一方的に褒めるのではなく、
相手の表情や声色から、
「まんざらでもない」のか「ノー・サンキュー」
なのか読み取るように、心がけましょう。
④上から目線で褒める
褒めるというのは、
本来は相手を立てる行為のはずですが、
実は、褒め方によっては、
相手から上から目線に感じるケースがあります。
たとえば、相手の仕事ぶりに対する
「よくできましたね」や「いいと思います」
自分がその人について『良い』
と思うことについて言及しているので、
形式的には褒め言葉に当たりそうなのですが、
言い方によっては、
「合格点をつけてあげる」「評価してあげる」
…というニュアンスになり、不快感を与えます。
褒める態度の基本は、“尊敬・感動”です。
褒めるという行為は、
相手を評価することではなく、
自分の尊敬・感動を伝えるものだという基本を、
改めて押さえておきましょう。
⑤「過剰」な褒め方をする
お世辞ではなく、
本当に心から尊敬・感動したときには、
ありきたりな言葉ではなく、
気の利いたフレーズで讃えたいと思いませんか?
ただ、そうした自分の感情が空回りして、
返って気持ちが伝わりにくくなってしまいます。
心を動かされれば、
言葉が多少大げさになるのは致し方ありません。
しかし、ただただ、
自分の気持ちをストレートにぶつけるだけでは、
相手を困惑させるもとです。
たとえば、「あなたの瞳はダイヤモンドみたい」と言われたら、
たとえそれが嘘偽りない言葉であっても、
ちょっと胡散臭く感じてしまいますよね?
褒めたいエネルギーが強すぎて、
独りよがりにならないようにしましょう。
⑥褒めながら暗に「自分への賞讃」も要求する
前述のように、褒めることの動機は、
相手に「自分より優れている」「見習いたい」
という気持ちを伝えたいというものです。
ところが
マウンティング癖のある人の場合、
相手へのリスペクトよりも
自分が褒められたい欲が上回って、
奇妙な褒め言葉を発してしまうことがあります。
たとえば
「△△されて、すごいですよね。……
あ、私も△△は前にしたことあるんですけど」
といった話し方です。
これは『〇〇さんも凄いですよカツアゲ』です。
人を褒めるときには、
その根底に「自分が褒められたい」
という不純な動機がないか意識しましょう。
⑦何かと比較して褒める
「〇〇に引き換え、あなたは凄い!」
と、何かを貶めながら持ち上げるのも、
相手がリアクションに困ってしまう褒め方です。
「うちの娘はだめなのに、
○○ちゃんは凄いですね」とか、
みたいな言われ方をすると、返答に困ります。
これは『そんなことないですよカツアゲ』です。
人を褒めるために、
わざわざ誰かを貶める必要はありません。
「〇〇さん凄いですよね」など、
リスペクトの念をシンプルに伝えるほうが、
相手は素直に言葉を受け取り喜んでくれます。
褒めよう!褒めよう!ではなく、
本心で「良い」と思ったときだけ褒めましょう!