引地賢太

引地賢太のブログです

褒めて伸ばそう(引地賢太Vol.86)

引地賢太です。

 

【褒めて伸ばそう】

人は大きく『褒めて伸びるタイプ』と
『叱られて伸びるタイプ』に分類されます。

しかし、

実際は「褒める」と「叱る」は
それぞれ役割が全く異なるものなので、

どちらか一方だけの指導では、
部下を成長させるのに効果的だとは言えません。

"褒める"ことは、
部下の良い行動や長所を指摘し、
モチベーションを高め、行動を促します。

それに対して"叱る"ことは、
上司の求める水準に達していないことを指摘し、
改善させることが目的になります。

自分のストレスや怒りを
相手にぶつける「怒る」と異なり、
相手の成長を第一に考えて指摘するのが

「叱る」ことです。

部下の自主性を育てるうえで大事なのは、
この2つのバランスを常に保ち続けることです。

無闇に部下を褒めすぎてばかりでは、
現状に安心して気が緩んでしまったり、
評価を意識しすぎてしまう恐れがあります。

また叱って育てる方法に頼りすぎると、

部下がミスや挑戦を過剰に恐れ、
職場環境の雰囲気も悪化してしまいます。

また、

特定のメンバーだけを
贔屓していると感じさせないために、

どんな時に褒める/叱るのか

というルールを決めることも必要です。

そこで今回は、
正しく褒めて伸ばすコツを3つ紹介します。

①変化や成長を発見する

1つ目は、「相手のどこを褒めるべきか」
という着眼点についてです。

まず、あなた自身が
今まで褒められて嬉しかったときのことを
思い出してみて下さい。

✔︎自分の成長が認められたとき、
✔︎自分でも気づかなかった長所を指摘されたとき
✔︎自信の無かった分野での仕事を褒められたとき

これらの思い出は
人によってさまざまだとは思います。

しかし、「仕事で大きな成果を挙げたとき」
のような誰もが認めてくれるような場合よりも、

誰かに自分の努力や成長に
気づいてもらえた場合の方が"印象に残っている"
ということが多いのではないでしょうか?

また

相手のモチベーションを高めるためには、
その人の持っている能力や出した結果よりも、

相手の努力や成長した箇所を褒めると良いです。

「〇〇が上手になったね」「仕事早くなったね」

このように
成長度や変化に気づき評価した方が、
部下は「自分の頑張りに気づいてくれた」と感じ
自分に、自信を持ちやすくなります。

このように、
相手の心に響くような褒め方をするには、

✔︎自分にしか伝えることのできない
 "オリジナルの観点"が入っていること

✔︎相手の"努力や変化"に着目すること

このどちらかのポイントに
日々注意して観察することが大切です。

②具体的な理由を言葉で伝える

2つ目は、
相手に伝える際の言葉の選び方についてです。

"褒める"といっても、
ただ相手をおだてるような言葉を
並べていればいいという訳ではありません。

また『頑張っているね』
というシンプルな言葉の場合、

誰に対しても
同じ言葉を使っているのではないかと勘繰られ
気持ちのこもっていないお世辞と捉えられます。

相手に本気度を伝えるためには、
具体的な箇所をきちんと褒めることが大切です。

前項で紹介したように、

褒める側の人の
オリジナルの観点が入っていることで、
はじめて相手の心を動かすことができるのです。

例えば、

社内の企画会議の中で
良いアイデアを出した部下がいたとします。

会議後に上司としてその部下を褒めるとき、
あなたはどのような言葉を伝えるでしょうか?

単純に『君のアイデア良かったよ』
と、言うのでも十分ではありますが、

『〇〇の斬新な意見のおかげで、
 会議が活性化したよ。ありがとう』

というように
具体的な理由をつけて褒めた方が、
相手の心にも必ず印象に残るはずです。

このように、
少し負担は大きくなりますが、

✔︎あなた自身の言葉を使って語ること
✔︎具体的な表現を使って理由を述べること

を意識して、言葉選びをするようにしましょう。

③「すぐ」そして時には「公の場」で

最後は、褒めるタイミングと方法についてです。

まずタイミングとしては、
「気づいたらすぐ」褒めましょう。

なぜなら、

その人自身が
自分の努力や行動を忘れてしまっていては、
褒められたとしても実感が湧かないからです。

良い行動や成長に気づいたら、
できるだけ素早い反応を心がけましょう。

また、「公の場で褒める」か
「個別で褒める」かの使い分けも重要です。

一対一で褒めることも大事ですが、
場合によって、人前で褒めることも効果的です。

部下や後輩は、
自分のいい行動が人前で評価されることで、
自尊心を高め承認欲求を満たすことができます。

また「自分も負けていられない」と
他のメンバーの対抗心を燃やすことにも繋がり

組織にとっても
ポジティブな影響が生まれるケースがあります。

ここまで「褒める」「叱る」の2つの相違点や、

正しく「褒める」ことで
職場にポジティブな効果がもたらされること、

そして効果的に褒めるための
3つのコツについてご紹介してきました。

正しい褒め方を学び、
部下の帰属意識を高めることができれば、

職場にプラスの影響が
もたらされることは間違いありません。

褒めることは
ビジネスの場だけでなく
プライベートでも実践すると良いです。

あなたは「褒める」と「叱る」の
どちらだったら出来そうと感じますか?

僕は正直、叱ることに慣れていません。

なので、上手に相手を叱ることができません。

叱ることは、他の人に任せています。

その代わり、
褒めることだったら惜しむことをしません。

それぞれ役割があると思うので
もし僕みたいに叱るのが不得意だったら
まずは、褒めることを練習してみませんか?

 

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