引地賢太

引地賢太のブログです

当たり前をできる奴は強い(引地賢太Vol.46)

引地賢太です。

 

【当たり前をできる奴は強い】

コミュニケーションの本質は常に人と人です。

デジタルツールが普及し
当たり前になった今だからこそ、

儀礼節を持って、
相手に対する感謝を表現することが
再び求められる時代になってきました。

とあるニュースによると
パソコンやスマホの出現によって
現代人が1日に得る情報量は

江戸時代の人の1年分
平安時代の人の一生分あるらしいです。

しかし、

目の前の風景をリアルで見たほうが、
音や匂いなど得られる情報が沢山あります。

コミュニケーションのあり方が大きく変わる中で

絶対に忘れてはいけないのは
コミュニケーションは「人と人」ということ。

そこで今、注目されているのが「礼儀礼節」。

デジタルツールが普及したばかりの頃は、
いかにツールを使いこなせるか、といったことや

その利便性に注目が集まっていましたが、
今ではそれらを使うのは当たり前になりました。

これからは
デジタルツールを使いながらも、

相手に対する思いやりや配慮、感謝など、
簡単に言葉にはできない情報をいかに伝えるかが

大切になります。

『デジタル時代こそ、思いやりを伝えるべき』

僕は、礼儀について
"自分以外の人に対する接し方"と定義しました。

目上の人を敬うことだけが礼儀ではありません。

部下が上司やお客様に
礼儀正しく振る舞うことはもちろん大切ですが、

反対に
上司も部下に対しても礼儀を尽くすべきですし、

自分がお客様だからといって店員さんに
横柄な態度をとっていいことにはなりません。

では礼儀正しく振る舞うとは?

僕のなかで「礼儀を振る舞う」とは

自分の心の中にある
相手に対する感謝,敬意,配慮,思いやりを
目に見える形で表現することだと考えています。

例えばお食事をごちそうになったとき)

心の中では

「とってもおいしかった!」
「ごちそうしてくれてうれしい!」
「この人は素敵なお店を知っている人だな」

と思っていても、
それを言葉にしなければ相手には伝わりません。

相手に伝わらなければ、
「感謝の言葉1つ言えない無礼な人だな」
と、思われてしまっても仕方ないことです。

もちろん「礼儀礼節」は
アナログかデジタルかは関係ありません。

しかし、

デジタル時代では、
この「心を表現する」ことが難しいです。

嬉しい気持ちを表現したいのであれば、

面と向かって 

「昨日はごちそうさまでした!
 美味しかったです!ありがとうございます!」

と、笑顔で伝えるほうがよっぽど簡単です。

ただ現代に住む僕たちは、
あらゆることがデジタルで済むからこそ、

人間性=礼儀礼節を表現する

を、考え直すタイミングにきていると思います。

そんな中、今、
デジタルネイティブと言われる
若い世代の表現力の乏しさが目につきます。

僕は先日、
就活生向けの講演会に
講師として呼んでいただきました。

いつものように
全力で学生たちに向かって思いを伝えました。

しかし、その日はとても反応が薄かったのです。

正直、悔しかったです(笑)
自分のコミュ力不足を反省しました。

ところが後日送られてきたアンケートを見ると、

「ここまで自分を考えたのは久しぶりです」
「こんなに心を揺さぶられたのは初めてです」

など、熱いメッセージのものばかり。。。

大変嬉しかったのですが、

彼ら彼女らの喜びや満足度という感情が、
まったく表情に表れていなかったことに、

僕は一種の危機感を覚えました。

『文章力があっても、話すのが苦手な若者』

特にSNSやメールに慣れ親しんでいる世代は、

文章だけを見るとよく書けた報告でも、
口頭報告になった途端、何を言えなくなります。

仕事の現場でもそうしたことが頻発しています。

僕たちは人の話を聞くとき、
その人の話す言葉だけに着目していません。

メラビアンの法則というものがあります。

心理学者アルバート・メラビアンによると、
話し手が聞き手に与える印象を決める内訳は、

目から入ってくる情報(視覚情報)が55%、
耳から入ってくる情報(聴覚情報)が38%、
話の内容から入る情報(言語情報)は7%

つまり、話の内容そのものよりも、
話し方による影響が大きいというのです。

例えばメールやチャットでも同じです。

同じ文章だとしても、
読みやすいレイアウトか否かだけで
メール文に対する印象は大きく変わります。

またレスポンスの早さなどが、
相手の時間に対する配慮や仕事に対する熱意を
表現する要素としても取り上げられます。

儀礼節を体現するための
具体的な方法はとってもシンプルなことです。

挨拶をする、返事をする、約束を守る
今さら言われるまでもないことばかりです。

でもこんな当たり前のことでさえ、
できていない人が大勢いるのです。

僕は「仕事ができる人の法則」として
ABCD法則というものを掲げています。

A:当たり前のことを
B:バカにしないで
C:ちゃんとやる。それが
D:できる人

仕事で大きな結果・成果を出す人ほど、
礼儀正しく当たり前のことをバカにしません。

繰り返しになりますが
デジタルでもアナログでも、

コミュニケーションは常に「人と人」です。

礼儀正しく振る舞いを表現すれば
相手もあなたのことを大切にしてくれます。

最後に、

『飲み会の「1杯目ビール」は配慮の意味』

宴会の「1杯目はビールで」というのは、
単なるおじさまたちの嗜好でもなければ、

「上司の飲むものに合わせろ」

という昭和のパワハラ思考でもありません。

本来は、
全員にすぐ飲み物が行き渡す目的があります。

誰かを待たせることなく乾杯できれば、
スムーズに宴会をスタートできるからです。

その意味を知っていれば、
ノンアルコールならウーロン茶に統一!
と、時と場合に応じた行動を取れますよね。

礼儀やマナーを守るというのは、
何も自分を押し殺すものではなく、
周囲の人達と気持ちよく過ごすための技術です。

「今の時代にこんなマナーなんて古くさい」

とそっぽを向いてしまう前に、 

「なぜこれが必要なのか(だったのか)?」

というところまで考えを巡らせてみると、
礼儀正しい振る舞いを楽しく身に付けられます。

まあ、

僕はそういうのすら面倒くさいので
7人以上の飲み会に参加しないんですけどね…(笑)

 

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