引地賢太

引地賢太のブログです

怒りはハゲる前兆(引地賢太Vol.49)

引地賢太です。

 

【怒りはハゲる前兆】

怒りは人間関係に支障をきたし
自分にとってストレスや苦しみになります。

だから「怒らないように…」と考えてみるも
現実は「つい怒ってしまった」という繰り返し…

そもそも怒りは 、2種類存在します。

ひとつは「物理的な刺激」によるもの。
たとえば、危険な目に遭ったときの不快感!
これは生き物に共通する最も原始的な怒りです。

もうひとつは「精神的な刺激」によるもの。

たとえば、嫌いな相手の振る舞い、
思いどおりに進まない現実への怒り、
自分でもわからない慢性的なイライラなど…

これらはすべて、肉体ではなく、
心が刺激を受けて生まれた反応です。

ではそもそも、なぜ物理的な接触がないのに、
心が刺激を感じて怒ってしまうのでしょうか?

今回は怒りを3タイプに分けて
"怒らない方法"と対策をまとめてみました。

《その1 貪欲タイプの怒り》

1つ目は、“欲求過剰”(求めすぎ)
な精神状態からくる怒りのタイプです。

たとえば

「もっと業績を上げたい」
「もっと高く評価されたい」
「もっと高いスコアで試験に受かりたい」

といった願望です。

人間関係で「あの人とは話が合わない」
「わかりあえない」という不満・ストレスも、
意外かもしれませんが、貪欲タイプの怒りです。

相手に「わかってほしい」
「こうあってほしい」「味方でいてほしい」
という過剰な期待や要求の傍ら、

上手くいかない現状とのギャップに
「怒り」をつくり出している状況です。

<対策>

こうした求めすぎタイプの怒りは、
「私が求めすぎているんだ(欲求過剰なんだ)」
と客観的に理解することが大切です。

というのも、、、

求めすぎている精神状態では、
いくら怒っても何も変わらないからです。

他人は、自分以上に変わりにくい相手なので、
そのままでは相手との衝突が続いてしまいます。

そこで、

求めすぎている状態に気づかせて
「自分に今できることは何だろうか?」と、
相手に求めず自分に問いただすことが大切です。

《その2 怒りタイプの怒り》

2つ目は、「怒り」がつくる怒りです。

奇妙な言い方ですが、
既にある怒りが新たな怒りを作り出す状態です。

たとえば、

過去に嫌なことがあって、
怒りが残っていたとします。

すると、心は、
持続する(執着する)性質を持っているので、
その怒りを別のことに置き換える反応をします。

その刺激となるのが、「不快な過去の記憶」
「他人の欠点」「これは許せない」と思える

世間の話題(政治や不倫のニュース)です。

これらに反応して新たな怒りを作り出します。

これは、いわば「怒りの自家発電」です。

過去の怒りをエネルギーにして、
新たな怒りを生んでいる状態です。

<対策>

この怒りにも「心の理解」が重要です。

「過去の怒りが残っている。でも今は関係ない」

と、ハッキリ自覚する必要があります。

心にくすぶっている怒りは、
"感情の残りかす"みたいなものです。

だから、

「この残りかすの怒りだけ、
 解消すればいいんだな」と考えましょう。

そのうえで楽しいこと、
たとえばスポーツ,食事,友だちと旅行に行く…
に時間を使い、「怒りのお掃除」をしましょう。

このタイプの怒りで大事なのは、
怒りを後で「思い出さない」ことです。

過去の怒りは、過去のもの。
思い出すだけ、自分が損です。

過去の怒りをぶり返して
怒りメーターを上昇させるなんていう
ストレスにしかならない行為は止めましょう。

《その3 妄想タイプの怒り》

3つ目が、「妄想」が生み出す怒りです。

妄想とは、現実に存在しない、
頭の中にしかない思いのことです。

この妄想は
実に厄介で、バラエティに富んでいます。

たとえば、
イヤな過去を思い出して、怒りを再発させる。

これは、先程の「怒りタイプの怒り」ですが、

最初の怒りを長引かせてしまうことに
力を貸しているのが"記憶"という名の妄想です。

良し悪しの「判断」
つまり「自分は正しい,相手が間違っている」
という思いや、他人と比較したり勝ち負けに
こだわったりという心理も、妄想にあたります。

さらには、

怒らなくてもいい(怒っても仕方ない)他人事、

たとえば世間を賑わす事件,話題に、
「不倫最低!」と1人で憤慨している状態も、
妄想して怒っている状態の1つです。

つまり、過去も、判断も、他人事も、
心の状態としてみるなら「妄想」です。これにとらわれると、暗い怒りが募っていきます。

「最近楽しくない」
「小さなことに腹が立つ」
「なぜかいつもイライラしている」

と悩んでいる人は、大勢います。

こうした怒りの根っこにあるのは、妄想です。

<対策>

妄想への対策は、
"事実と妄想は違う"という理解です。

事実とは、妄想の外にあるものです。

いま目の前にあるもの

その相手や、家族や同僚やモノや職場は、
自分の妄想以外のところに存在してる事実です。

これに対して、

頭の中で、言葉で考え、
映像で見るものは、妄想です。

結構難しい話をしてきましたが、

期待も、求める心も、妄想も、
決してマイナスだけではありません。

やる気に繋がったり、
仕事や人間関係に改善をもたらしたり、
プラスに働くこともあります。

ただ確実に必要といえるのは、
問題が起きたときの「心の使い方」です。

30代でストレスハゲのシワシワ婆ちゃんに
なりたくなければ、怒りを頑張って抑えよう。

 

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