引地賢太

引地賢太のブログです

受け入れる心は犯罪?(引地賢太Vol.260)

引地賢太です。

 

【受け入れる心は犯罪?】

僕たちは皆、異なる考えを持っています。

自分と似たような考えを持つ人はいても、
全く同じ考えを持ってる人は存在しません。

異なる考えを持つ者同士が
コミュニケーションを取れば、
意見の相違が出るのは当然です。

しかしお互いの意見が食い違っても、
穏便に上手にまとめられる人もいます。

一方で、意見の相違ですぐ口論となり
お互いを傷つけあってしまう人もいます。

この2人は何が違うのでしょうか?

✔️気持ちを受け止めてほしいだけ

会話をするときは、
人間ですからお互いの意見に相違があります。

そうなると僕たちは
つい「どちらの意見を取り入れるか」と
結論を出すことだけに意識を向けがちです。

もちろん何かを決めるために
会話で結論を出すのは大切です。

しかし、
僕たちは「自分を理解してもらえた」
と感じるだけで、気持ちが満たされます。

気持ちは、『受け止める』だけでOKなのです。

✔️気持ちを受け止めるとは?

相手の意見が自分の意見と異なっていても
「あなたはそういう気持ちなんだね」
と、相手の意見を理解することは出来ますよね。

結果的に相手の意見を採用しなかったとしても
「あなたはこう考えているんだね」
と、相手の意見を理解することは出来ますよね。

その「理解」というひと手間を入れるだけで、
人間関係というのは良い状態を保てるものです。

1つ具体的な例を出してみましょう。

若い男女のカップルがお昼ご飯に何を食べるかを
相談している場面を想像してみてください。

女性:「私、今日は中華が食べたいな」
男性:「ふーん、でも俺はカレーが食べたい」

よくある光景です。
お互い食べたいものが違いますから、
ちょっと揉める可能性があるかもしれませんね。

ここで男性が彼女の気持ちを一旦受け止めたら、
どうでしょうか。

女性:「私、今日は中華が食べたいな」
男性:「中華か。エビチリとか最高だよね
    でも俺はね、カレーの気分なんだ(笑)」

お互いの食べたいものが異なりますが、
男性は「中華が食べたい」という女性の気持ちを
受け止めた上で自分の意見を伝えてます。

小さな違いですが、
このような「あなたの気持ちを理解しているよ」
という言葉を少し加えるだけで、

相手の感じる印象は異なります。

この場合、後者の返答の方が
女性側は不快に感じにくいはずです。

「じゃあ、昼はカレーで、
 夜に中華街で小籠包食べよ?」

「今日は中華に行ってもいい?
 来週の日曜日はカレーに行こう!」

と、あまり揉めずに済む可能性が高くなります。

✔️結論を出すことだけが重要ではない

対人関係で良好な状態を保つためには
まず相手の気持ちを受け止めることが有効です。

でも、このような話をすると、

「相手の気持ちを
 受け止めただけでは結論が出ないじゃない?
 結論が出なければ意味がないんじゃないの?」

といった質問が飛んでくるかなって思います。

確かにそうです!

相手の気持ちを受け入れれば、結論は出ます。
相手の希望通りに合わせるというのが結論です。

一方で相手の気持ちを受け止めた場合、
結局どうするのかの結論は出ていません。

これは、相談・交渉していくしかありません。

このように
「結論が出てないんじゃ意味がないじゃないか」
と考える人は多いのですが、

実は会話において大切なのは
結論を出すことだけではありません。

相手と気持ちを共有し、
お互いの想いをお互いが「理解している」と
お互いが感じられている土台を作ることの方が、

結論を出すことより重要な場合も多くあります!

どちらかが妥協して
不満を感じたまま強引に出した結論は、
表面上は上手くまとまったように見えても、
対人関係的に言えば、決裂しています。

特に男女における人間関係は
身体や感情の構造が違うことが多いですよね。

女性は男性にはない
生理痛に悩まされたりすると思いますが、
たぶん男性に受け入れてほしいと思ってません。

受け止めてほしいだけで
「生理痛つらいよね、わかる。」と言ったら
「男のお前に生理痛の何がわかる」と言われて
ビンタされる可能性大ですね(笑)

気持ちを受け入れることも大切ですが
気持ちを受け止めるだけで良いんじゃないかな。

 

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